ETIAS(欧州ビザ)最新情報<2025年3月>

こちらでも、今年の1月からイギリスへの渡航に必要な電子認証システム<ETA>が開始したことはお知らせ済みですが、その時点では、5月からEUへの渡航にもこの電子ビザ<ETIAS>の申請が必要になる予定でした。

ところが、3月に入っても具体的なニュースリリースがないので、不思議に思っていたところ、ETIASの公式ホームページのトップページが3月10日に以下のように更新されていました。

ETIAS will start operations in the last quarter of 2026.
No action is required from travellers at this point.
The European Union will inform about the specific date for the start of ETIAS several months prior to its launch.

和訳:ETIAS は 2026 年の第 4 四半期に運用を開始します。
現時点では旅行者側で必要なアクションはありません。
欧州連合は、ETIAS の開始の具体的な日付を、開始の数か月前に通知します。

An official website of the European Union

改めて…ETIASとは(度々の延期措置)

ETIASとは、European Travel Information and Authorization Systemの略で、シェンゲン協定加盟国に入国する旅行者に間もなく義務付けられることになる渡航認証システムです。

ETIASの導入の背景ですが、欧州委員会は、フランスとベルギーで相次いでテロ事件が起きたのを受けて、EUの安全保障を強化する一環として2016年11月に決議されました。ヨーロッパで起こりうる脅威を事前に防いで安全を保つことの他、難民の流入問題対策にも有効であるとして、当初は2020年から運用を予定していましたが、ちょうど新型コロナウィルスの蔓延が重なってしまったため、2022年からに延長されていました。

この延期措置がさらに延長されて、2024年に改めて発表された時点では、2025年5月からの導入予定だったのですが、冒頭でご紹介したように、いつの間にかさらに一年以上の延期が決定していたのです(苦笑)

第4四半期(つまり早くて10月以降)という漠然とした記述から窺えるのは、結局のところ運用システムの構築に時間がかかっているか、EU内で制度を整える上で問題があるのかも知れません。

サマータイムの廃止はどうなったのか?

さて、ヨーロッパでは3月の最終日曜日(今年は30日)からサマータイムに移行していますが、この制度についても、EU議会で正式に廃止が決定したにもかかわらず、コロナ禍で延期となって以降、話題にも上がらなくなってしまいました(苦笑)

やはり、人種や民族の違う複数の国の集合体だと、決めるのにも施行するのにも一筋縄ではいかないということなのでしょうか?!

ご興味ある方は、3年前にこちらで執筆した記事→〔今年も夏時間が始まります!〕をご一読ください。

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投稿者プロフィール

舞緒 ルイ
舞緒 ルイ
2011年よりイタリア・ミラノ在住。
渡航前は旅行代理店に勤務し、ヨーロッパ専門のツアーコンダクター
として、ヨーロッパ各地を周った経験から、2016年にルイジーロを
立ち上げて現在に至る。